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諫山 明彦; 井出 俊之; 池田 佳隆; 鈴木 隆博; 梶原 健; JT-60チーム
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.5, p.324 - 327, 2002/00
鋸歯状振動はプラズマの中心部で発生するMHD不安定性の一種であり、鋸歯状振動を利用すればプラズマ中心部の熱や粒子を制御できる可能性がある。しかし、同時に、鋸歯状振動はプラズマ性能を制限したり新古典テアリング不安定性の種磁気島を生成したりすることが知られているので、鋸歯状振動を制御することが重要となる。鋸歯状振動は高速イオンにより安定化されることが知られているが、このときに電子サイクロトロン(EC)波を入射して局所的な加熱や電流駆動を行ったときの効果を調べた前例はほとんどないので、今回中性粒子ビームにより安定化された鋸歯状振動をEC波により制御できるか調べた。その結果、プラズマ中心部にEC波を入射することにより鋸歯状振動の周期を短縮できることがわかった。特に、プラズマ電流と同方向に電流駆動を行うと、ジュール加熱時の鋸歯状振動から予想される周期の10分の1位程度にまで短縮することがわかった。また、プラズマ電流と逆方向に電流駆動を行うと、振幅が小さい状態でジュール加熱時の鋸歯状振動周期程度にまで短縮できることがわかった。
三浦 幸俊; 井戸 毅*; 神谷 健作; 浜田 泰司*; JFT-2Mグループ
Nuclear Fusion, 41(8), p.973 - 979, 2001/08
被引用回数:16 パーセンタイル:47.3(Physics, Fluids & Plasmas)これまでのL/H遷移時における電場測定の時間分解能は約1ミリ秒であり、Hモードと電場変化の対応のみが示されただけであり、電場の分岐現象が起こりHモードに至るかどうかは必ずしも自明ではなかった。重イオンビームプローブ(HIBP)計測による高速・電位・揺動測定により、L/H遷移時のプラズマ境界における空間電位変化の時間スケールを明らかにし、多くの理論的考察で示されている「電場構造の変化によるL/H遷移(輸送障壁形成)」に関して実験的根拠を与えた。また、P~閾値電力の場合においては、閉じ込めが鋸歯状振動ごとに段階的に改善されていくケースがあることを利用し、この閉じ込め改善の初期における電場勾配から、もし電場勾配が閉じ込め改善に重要な役割を担っており、その勾配に閾値が存在すると仮定すると、その閾値は、(1.20.4)10kV/m以下であることを明らかにした。
諫山 明彦; 池田 佳隆; 井出 俊之; 鈴木 隆博; 森山 伸一; 高橋 幸司; 梶原 健; 及川 聡洋; 濱松 清隆; 鎌田 裕; et al.
AIP Conference Proceedings 595, p.267 - 274, 2001/00
JT-60Uでは1999年よりECRF実験を開始し2000年には入射装置を3ユニットに増強した。各ユニットは、CPDジャイロトロン,計2枚のダイアモンド窓,可動鏡,偏波偏光器,コルゲート導波管等から構成されている。入射パワー・入射時間とも着実に進展し2000年には3ユニットから3秒間入射することに成功した。このECRF装置を用いて次の結果が得られた。(1)新古典テアリング不安定性の完全な抑制に成功した。最適な入射角は放電中の可動鏡スキャンにより決定した。また、実時間で不安定性を検出しEC波を入射する制御システムを構築して安定化実験も行った。(2)EC波による駆動電流分布を実験的に評価し計算コードの結果とよく一致することを示した。(3)EC波の入射方向や入射位置を変えることにより鋸歯状振動が制御できることを示した。
井戸 毅; 神谷 健作; 三浦 幸俊; 浜田 泰司*; 西澤 章光*; 川澄 義明*
Plasma Physics and Controlled Fusion, 42(5A), p.A309 - A315, 2000/05
被引用回数:17 パーセンタイル:47.98(Physics, Fluids & Plasmas)重イオンビームプローブ測定による、L/H遷移時のプラズマ境界付近での電場・揺動の挙動について発表する。加熱パワーが閾値より十分大きい時のL/H遷移では、プラズマ境界付近で-100V程度の空間電位変化が、10から100マイクロ秒の速さで起こる。加熱パワーが閾値近くになると、鋸歯状振動毎に空間電位の変化と段階的な閉じ込め改善が起こり、ELM無しHモードに至る。この時、低周波揺動は早い段階で抑制されるが、高周波揺動(~80~100kHz)は、ELM無しHモードに至る直前で抑制されることがわかった。また早い段階での空間電位分布から、輸送障壁形成に必要な電場勾配に閾値が存在するとしたら、それは1.2kV/m程度以下であることがわかった。
飛田 健次; 福山 淳*
プラズマ・核融合学会誌, 76(2), p.138 - 144, 2000/02
高エネルギー粒子に関するITER物理R&Dの成果をまとめた。負磁気シアによる先進定常運転では粒子のリップル損失が危惧されるが、真空容器へのフェライト鋼挿入により壁の熱設計レベル(~1MW/m)に低減することができる。予想される粒子値では多数のアルフヴェン固有モード(AEモード)が不安定化する可能性がある。AEモードが不安定化したときの粒子損失は今後の検討課題である。また、ITERでは、粒子による鋸歯状振動の安定化、フィッシュボーン振動の不安定化も起こると予想される。
J.S.Koog*; 逆井 章; 小出 芳彦; 白井 浩; 鎌田 裕; 福田 武司; 芳野 隆治; JT-60チーム
Review of Scientific Instruments, 70(1), p.372 - 374, 1999/01
被引用回数:3 パーセンタイル:33.25(Instruments & Instrumentation)干渉フィルターを用いた荷電交換再結合分光法により、JT-60UプラズマのL-H遷移時、鋸歯状振動発生時のイオン温度、プラズマ回転速度を1msの高時間分解能で測定した。この計測システムは、JT-60Uでの光を光ファイバーを通してフィルター分光器に入射して、1/3ずつの光の分岐した後、3枚の干渉フィルターで分光し、3台のフォトマルで検出する構成となっている。干渉フィルターは、測定するイオン温度の範囲に合わせて、中心波長、バンド幅が選択される。3つのフィルターにより、スペクトルは中心波長付近、両サイド波長の3成分に分けられ、それぞれの強度比からイオン温度、回転速度を決定するL-H遷移時は、端プラズマ付近でイオン温度の急速な上昇及び回転速度の変化を測定した。プラズマ端で閉じ込めが改善され、プラズマ中心に向けて熱が伝導する様子が、各位置の時間変化から観測された。
Connor, J. W.*; M.Alexander*; Attenberger, S. E.*; G.Bateman*; Boucher, D.*; N.Chudnovskii*; Dnestrovskij, Y. N.*; W.Dorland*; A.Fukuyama*; Hoang, G. T.*; et al.
Fusion Energy 1996, 2, p.935 - 944, 1997/00
局所的輸送モデルとトカマク実験の分布データベースとの比較を行い、モデルの検証をし、ITERの予測に対する適応性を調べた。分布データベースと検証テストの方法について記述するとともに、テスト研究について議論を行った。また、鋸歯状振動のモデルの検証を行った。このモデルを用い、粒子を含むITERプラズマへの鋸歯状振動の影響を調べた。
芳野 隆治; 大澤 正哉*
Fusion Technology, 30(2), p.159 - 166, 1996/11
本論文は、プラズマ平衡配位制御にて発生する揺動について、JT-60Uを対象として調べた結果を示している。崩壊、鋸歯状振動、Giant ELMのそれぞれの揺動の特性について簡潔にまとめるとともに、以下の点について解明している。1)崩壊における、内側の真空容器壁とプラズマ最外殻磁気面の間のギャップの変化は、プラズマ電流中心の移動よりも、幾何学的中心の移動に相関する。2)プラズマの垂直と水平方向の移動が、プラズマ電流の正スパイク発生時(プラズマ電流消滅の開始時に観測される)に検出されるとともに、移動に対する中性点が確認された。3)キラーペレットによるプラズマ電流の高速消滅時に、ダイバータ配位が維持されるのは、内部インダクタンスの上昇による。
佐藤 正泰; 木村 晴行; 安積 正史; 藤井 常幸; 三枝 幹雄; 森山 伸一; 伊世井 宣明; 鎌田 裕; 白井 浩; 久保 博孝
Japanese Journal of Applied Physics, 34(8A), p.4200 - 4206, 1995/08
被引用回数:0 パーセンタイル:0(Physics, Applied)JT-60Uにおいて、2倍高調波少数イオンサイクロトロン(IC)共鳴加熱により鋸歯状振動が安定化されている。このプラズマについて、電子温度分布と電流分布を調べた。IC波が入射されている間、電子温度がピーキングし、そのピーキング因子は2.8である。実験的に得られた鋸歯状振動の反転半径は飽和し、その飽和した値はプラズマ電流値に依存する。電流分布は1.5次元輸送コードを用いて評価した。電流分布から得られた鋸歯状振動崩壊時のq=1(q=安全係数)の位置は飽和する傾向を持ち、プラズマ電流値に依存する。q=1の位置は、鋸歯状振動の反転半径と考えることができ、よって計算結果は実験結果を良く説明しており、このことは評価された電流分布が正しいことを意味している。
木村 晴行; 藤井 常幸; 三枝 幹雄; 森山 伸一; 佐藤 正泰; 根本 正博; 近藤 貴; 濱松 清隆
Fusion Engineering and Design, 26, p.95 - 102, 1995/00
被引用回数:10 パーセンタイル:69.24(Nuclear Science & Technology)アンテナとプラズマとの良好な結合特性が確認され、8MWの入射に必要な4のアンテナ結合抵抗を得るのに要するセパラトリックス-アンテナ間距離は逆相モードの場合約13cm、同相モードの場合は33cmを越える。Hモード遷移時の結合抵抗の減少も穏やかであり、後者の場合でも約30%である。少数イオン第2高調波加熱による鋸歯状振動の安定化は広いパラメータ領域について得られることが確認され、且つ他装置に於ける基本波共鳴加熱に比べて効率が約50%高い。安定化時間の最大値は2.33秒に達し、安定化時間は磁気拡散時間に比例することが確かめられた。低q放電に於いて巨大鋸歯状振動クラッシュ後にエネルギー閉じ込め時間が過渡的ではあるが約25%改善されるという新しい現象が発見された。
木村 晴行; 三枝 幹雄; 森山 伸一; 近藤 貴; 閨谷 譲; 小関 隆久; 西谷 健夫; 草間 義紀; 藤井 常幸; 佐藤 正泰; et al.
Physics Letters A, 199, p.86 - 92, 1995/00
被引用回数:38 パーセンタイル:81.36(Physics, Multidisciplinary)第2高調波ICRF加熱中に観測される高調波MHDモードはICRF加熱によって生成される数MeVの水素によって励起されるトロイダルアルベン固有モード(TAEモード)であることが同定される。数MeVの水素とTAEモードとの間の明瞭な相関が見られる。TAEモードの振幅はトロイダルモード数の10以上までの増加とともに指数関数的に増大する。この傾向は現在のTAE安定性の局所理論では説明できない。巨大鋸歯状振動崩壊後のTAEモードの長い抑制は鋸歯状引導崩壊による高速イオンの損失とq-分布の時間発展により説明できる。
白井 浩
JAERI-Research 94-001, 245 Pages, 1994/08
一次元トカマク輸送コードを用いてJT-60プラズマの幾つかの輸送現象の解析を行った。簡約化されたMHD方程式を用いて求めた磁束の交換の結果を用いて輸送シミュレーションを行い、JT-60実験で観測されている軟X線強度の二重鋸歯状振動の発生条件が抵抗表皮時間と関連していることを解明した。軽不純物(酸素・炭素)及び金属不純物(チタン・モリブデン)が混入しているジュール加熱プラズマの密度限界を不純物輸送を考慮して調べ、その結果が実験で得られたHugillダイヤグラムと定性的に一致していることを確認した。モード乱流及びドリフト波乱流(捕捉電子モード・通過電子モード)を用いたNBI加熱プラズマのイオン温度分布解析では、広範なプラズマ・パラメータにわたって計算値と実験モードが良く一致したが、高イオン温度プラズマでは計算されたイオン温度分布は実験データよりも平坦な分布になった。
細金 延幸
Phys. Fluids B, 5(7), p.2412 - 2419, 1993/07
被引用回数:10 パーセンタイル:38.4(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60Uにおける、Hモードと高ベータ・ポロイダルプラズマの特性について、電流分布、圧力分布、鋸歯状振動との関連において示す。閉じ込め改善において得られた主要パラメータは、T(0)=38keV、n(0)T(0)~4.410cmsec keV、H係数(=/ )は3であった。Hモードにおいては、B=4.2Tにおいてn(0)T(0)~2.510msec keVを得た。高安全係数の利点が、運転領域とダイバータの研究において得られた。すなわち、高いn実効安全係数は、ダイバータ板への熱流束の低減と、粒子リサイクリングの低減に有効である。
鎌田 裕; 滝塚 知典; 菊池 満; 二宮 博正
Nuclear Fusion, 33(2), p.225 - 236, 1993/00
被引用回数:19 パーセンタイル:55.94(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60UのOH及びNB実験結果によれば、低領域では、トカマクの放電領域は内部インダクタンスと安全係数で良く特徴づけられる。ある安全係数に対して、安定な放電は中程度のインダクタンスを持ち、ディスラプティブな放電は、高インダクタンス側と低インダクタンス側にあらわれる。また、鋸歯状振動の発生及び準定常状態での電流分布を記述する2種の境界をインダクタンス-安全係数図上に見出した。また、鋸歯状振動の反転半径及び周期がインダクタンス,安全係数及び電子温度で系統的に記述出来る事を示した。Lモードのエネルギー閉じ込め時間の改善度がほぼインダクタンスに比例することを示した。特に低q領域で発生する閉じ込めの劣化がこのインダクタンスの効果及び鋸歯状振動の周期で理解できる事を示した。この鋸歯状振動の効果は、低q程顕著になる。
木村 晴行; 藤井 常幸; 三枝 幹雄; 森山 伸一; 濱松 清隆; 根本 正博; 飛田 健次
Plasma Physics and Controlled Fusion, 35, p.845 - 871, 1993/00
被引用回数:21 パーセンタイル:58.98(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60ICRF加熱実験結果のレビューを行う。JT-60ICRF実験の特徴は位相制御型22ループアレイによる高調波共鳴加熱である。アンテナの位相制御が加熱効率のみならず入射特性の最適化にも重要な役割を果たすことを確認した。逆相モードの第2高調波少数イオン加熱により電子温度、プラズマ電流の広い運転領域にわたって最も良い加熱結果が得られた。Lモード則に対する閉じ込め改善度はオーム加熱ターゲットプラズマに対して1.3である。NBI加熱ターゲットプラズマに対して第3高調波加熱による顕著なビーム加速と中心電子加熱が観測された。この場合の閉じ込め改善度も1.2~1.3である。鋸歯状振動の安定化が第2及び第3高調波加熱の両者で観測された。安定化が高電子密度、低q領域で得られたことは高調波共鳴加熱の特徴である。安定化の条件を理論との比較に於いて議論する。
逆井 章; 小出 芳彦; 久保 博孝; 杉江 達夫; 嶋田 道也; 平山 俊雄; 朝倉 伸幸; 河野 康則; 細金 延幸; 中村 博雄
Journal of Nuclear Materials, 196-198, p.472 - 475, 1992/00
被引用回数:3 パーセンタイル:35.32(Materials Science, Multidisciplinary)JT-60Uにおいて、主な不純物である炭素及び酸素の密度分布を荷電交換再結合分光法(CXRS)により測定した。接線方向に視野をもつCXRS計測により、炭素、酸素の完全電離イオンの径方向分布が測定できる。CXRSでは、絶対感度較正の結果及び中性粒子ビームの密度分布、CVI529.0nm(n=8-7)、OVIII606.8nm(n=10-9)に対する衝突過程による励起速度係数から不純物密度分布が得られる。プラズマ電流I=2MA、B=4T、NB加熱パワーP=20MWの典型的な重水素プラズマでは、Cの密度分布は中心ピークの分布で、時間的にゆっくりとピーキングしているのが観測された。この結果は、輸送係数のピーキングパラメータCvが0.5から1.0に変化していることを示す。拡散係数Dは、荷電交換再結合放射光の時間変化を解析して得られている。鋸歯状振動、ELMが発生している時のDを解析して議論する。
木村 晴行; 藤井 常幸; 三枝 幹雄; 森山 伸一; 濱松 清隆; 飛田 健次; 根本 正博; 草間 義紀; 佐藤 正泰; 山極 満
核融合研究, 65(SPECIAL ISSUE), p.133 - 161, 1991/03
JT-60において、これまでに行われたICRF実験の主要結果をまとめたものである。JT-60ICRF実験は、他の大型装置でのICRF加熱とは異なる第2次共鳴及び第3次共鳴ICRF加熱を行なった。その結果、これらの高次共鳴ICRF加熱が、大型装置で大いに有効であることを示した。特に、少数イオン第2次共鳴の加熱効率は極めて高く、次のJT-60Uでの有力な加熱として適用できることを実証した。さらに、ICRF加熱による巨大鋸歯状振動や高エネルギーイオンの選択加熱(ビーム加速)等によりエネルギー閉込めが改善されることを明らかにした。一方、ICRF加熱装置の工学的な研究にも関連する結合特性、放射損失、パラメトリック不安定性等についての知見を得た。これより、アンテナ電流の位相制御が重要であることを明らかにした。
清水 勝宏; 芳野 隆治; 鎌田 裕; 平山 俊雄
JAERI-M 91-016, 36 Pages, 1991/02
トカマク輸送コードを用いて、JT-60のペレット・プラズマの輸送解析を行なった。密度分布についてのシミュレーション解析の結果、ペレット入射プラズマにおいて、内向きの粒子ピンチが発生している事(プラズマ半径の半分の位置で、0.2m/s程度)、q=1面内での粒子拡散係数が0.1m/s程度にまで下がっている事が明らかになった。q=1面内での良好な粒子閉じ込めは、プラズマ中心部に強い粒子供給が有り、鋸歯状振動が抑制された時、エネルギー閉じ込め改善をもたらす。ペレット入射により得られたエネルギー閉じ込め改善は、この効果によって説明可能である。
清水 勝宏; 芳野 隆治; 鎌田 裕; 平山 俊雄
Nuclear Fusion, 31(11), p.2097 - 2106, 1991/00
被引用回数:4 パーセンタイル:28.62(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60のペレット入射プラズマの粒子及び熱エネルギー輸送について、トカマク輸送コードを用いて、解析した。鋸歯状振動が抑制された間、ピークした密度プロファイルが観測された。この密度分布を説明するには、プラズマ半径の半分の位置で0.2m/s程度の内向きのピンチが必要であり、また中心領域での粒子拡散係数が0.1m/s程度と小さい事が必要である。これらの粒子輸送の性質が、鋸歯状振動が抑制され、中心部に強力な粒子のソースがあった時に、エネルギー閉じ込め改善をもたらす。プラズマ蓄積エネルギーは、プラズマ電流とともに改善されるが、これは、q=1面内での粒子拡散係数が小さい事によって説明される。
永島 圭介; 福田 武司; 菊池 満; 平山 俊雄; 西谷 健夫; 竹内 浩
Nuclear Fusion, 30(11), p.2367 - 2375, 1990/11
被引用回数:7 パーセンタイル:32.57(Physics, Fluids & Plasmas)簡易な摂動法を用いて、JT-60における粒子輸送の研究を実施した。鋸歯状振動に伴う密度揺動の解析より、粒子輸送係数は、電子密度に対して反比例的に減少していくことが明らかとなった。また、ペレット入射にともなう密度揺動の解析から得られた粒子輸送係数の値は、鋸歯状振動の測定結果と一致した。さらに、鋸歯状振動の場合の熱パルス伝播と粒子パルス伝播の解析を行うことにより、熱及び粒子拡散係数の比を評価することが出来、その値はほぼ4程度であることが分かった。また、こうした実験結果を、ドリフト波理論から得られる輸送係数と比較検討した。